廃棄物を再利用し、 糸にアップサイクルする取り組み

west

2024年03月21日 08:42

繊維専門商社の三山株式会社が、靴下の一大生産地である奈良県の靴下工場から出る繊維ごみを再び糸にするプロジェクト「WACS」の販売を本格的にスタートします。

日本の靴下製造において60%の生産を占める奈良県での靴下生産量は、年間約7,500万足程あり、生産工程で発生する編みくず、端材などの繊維ゴミの量は、靴下生産量の約5%前後となるのだそうで、実に年間180トン以上が廃棄処分されているのだとか。

長年奈良産地における原料サプライヤーとして活動してきた三山は、各工場での廃棄費用の軽減、焼却処分時のCO2排出削減を、プロジェクト参加企業様たちと一丸となって取り組んでいるのだそうで、WACSを使用した靴下は、無染色での10色展開、反毛したアップサイクル原料を30%、バージンの綿を70%配合し安定性を持たせているのだそうです。

新規での染色はせず、アップサイクル原料が持つ色を活かしたままの無染色で10色を展開し、カラー名は奈良県にゆかりのある名称から取っており、どれも優しい雰囲気の色合いに仕上がっています。

奈良産地で3年以内に編み立てられた物であること、半製品であること等をはじめ、素材は綿100%または綿アクリルおよび綿ポリエステル(綿の混用率は50%以上)であることなど、回収にあたってのガイドラインを設け、色別での回収を基本とし、配色や柄による回収規定も定めており、こうした規定により、ロット別での品質差異を極力無くし、再び使用しやすい糸づくりを目指しています。


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