洗剤つめかえパックのリサイクル性向上
2024年10月23日
ライオンが、プラスチック資源循環に向けた取り組みの一環として、リサイクル性を向上させた詰め替えパックを初めて採用した「ルックプラス バスタブクレンジング クリアシトラスの香り つめかえ用大サイズ」を、数量限定で11月に発売するのだそうです。
日用品で用いられる詰め替えパックの多くは、複合素材で構成されていて、容器としてリサイクルすることが困難だったのですが、ライオンは、この課題に対し、東洋インキと共同で、洗剤などの日用品の包装容器にも利用できる「剥離リサイクル技術」を開発し、これにより複合素材を分離し、高純度な単一素材としての回収が可能となることから、プラスチックリサイクルの促進が期待できるとしています。
一般的に、 詰め替えパックを含む「軟包装」と呼ばれるフィルムパッケージは、用途ごとに異なる要求性能を確保するため、ポリオレフィンやポリエステルなどのフィルムの間に、印刷インキと接着剤といった多素材を用いる複層構成(積層フィルム)になっていて、これに対し東洋インキでは、複数の素材のフィルム同士を剥離し、印刷用インキをプラスチックから取り除くことにより高純度な単一材質として素材を回収する「剥離リサイクル技術」を開発しており、この技術で、水中でのアルカリ処理により接着剤層が溶解し、ナイロンやPETからなる表フィルム層とポリエチレンからなるフィルムが剥離するのだとか。
剥離後に、比重の大きい表フィルム層は沈み、比重の小さいポリエチレンフィルムは浮いてくることによって、高純度なポリエチレンフィルムを回収できるようで、ライオンは、この技術をもとに東洋インキとともに改良を重ね、洗剤などの内容物の品質や物理的な強度を担保しながら、リサイクルが容易にできるつめかえパックの製品化を実現。
市場への本格展開は2025年中を目標としており、今回の技術をつめかえパックの標準的な技術として広く利用できるよう、リサイクルしやすい包装容器の設計ガイドラインの策定に取り組んでいくようです。
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